じゅうりょく それは たった5ターンのロマンス
今回使用したのは命中アップされた催眠技、特性はりきりのデメリットを補った安定した高火力技、通りが飛躍的に上昇した地面技を軸に戦うパーティ
の、筈だった。
・じゅうりょくとは?
・じゅうりょくのメリット
・じゅうりょくのデメリット
・構築経緯
・個体紹介
・反省点
・じゅうりょくとは?
5ターンの間、すべてのポケモンの命中率が約1.66倍になる。また、特性『ふゆう』や、飛行タイプのポケモンに地面タイプの技が当たるようになる。技『そらをとぶ』『はねる』『とびげり』『とびひざげり』『とびはねる』『でんじふゆう』『フライングプレス』『フリーフォール』が使えなくなり、使用している場合は解除される。『テレキネシス』を受けなくなり、受けている場合は解除される。技『Gのちから』の威力が1.5倍になる。
以上の効果から対戦において特に注目される点は
①命中率が大幅にアップする
②とびひざげり等一部の技が使用できなくなる
③浮いているポケモンにも地面技があたらなくなる
後述するじゅうりょくのメリットでこれらについて解説。
・じゅうりょくのメリット
①命中率の上昇
じゅうりょくにおける命中率の補正はおよそ1.66倍(1.67の説有)。これはかの有名な催眠術の命中率がほぼ100%(1.66倍計算の場合は99%程度)になる数値
ただでさえ素催眠という名のリングを投げまくってヘイトを買ったメガゲンガーが
じゅうりょく下の場合、S130からのほぼ必中の催眠技という極悪な性能になるほど
とは言え催眠技自体が不安定な上に命中55%以下の技はたとえじゅうりょくを発動しても外すリスクを抱ええているため、1ターンを消費するという制約の上にこの命中上昇のメリットは単体で考えるとそこまで大きくはないと考える。
②とびひざげり等一部の技が使用できなくなる
特にこの影響を受けやすいのは隠れ特性が解禁してから環境を牛耳り続けている兎--エースバーン。メインに据えている「とびひざげり」「とびはねる」のウェポンを封じることができる。
現対戦環境においてはダイマックスにより解消できるので根本的な対策とはなりにくいが、裏を返せばダイマックスを誘発できたり今回使用したスパイクチャレンジルールにおいてはじゅうりょく下においてギガイアスでエースバーンを見ることができたりと独特な立ち回りができる等他のパーティーにはない特徴がある。
まさに研究の遅れているパーティ
③浮いているポケモンにも地面技があたる。
個人的にはじゅうりょくの一番の魅力ともいえる特徴。エースバーンと同じく環境を席捲しているサンダー、相変わらずちらほらと数を見せるロトム、その耐性から敵にまわるとヒジョーにめんどくさいアーマーガアやエアームド、めざパ失って終わったと思ったら何気に生き残っているボルトロス
こいつらは地面におとすと地面技無効から一転、地面弱点へと早変わりしその優秀な耐性を瓦解させることができる。
じゅうりょく下での地面技は草・虫タイプのみが耐性を持っている(更にフシギバナやペンドラー、ウルガモス等比較的メジャーな草虫タイプは地面等倍も少なくない)ために多くのパーティ相手に圧倒的なじめんわざの一貫性を作ることができる。
・じゅうりょくのデメリット
さてここまでじゅうりょくのよい点をあげたが、ただいいところだけ羅列しても信用ならないと個人的に思っているので自分で運用した感覚という前提でじゅうりょくのデメリットをあげてみる
①発動の必ずターンを消費する。
天候と違いダイマックや特性によって攻撃しながら発動させることが基本的にはできない(例外としてキョダイイオルブのキョダイテンドウは攻撃しながらじゅうりょくを展開することができるがここでは除外)ため。技のじゅうりょくを発動しない限りじゅうりょく状態にすることができない。
ターン制のゲームにおいてこの手間は決して小さくない。
②ターンが短い
じゅうりょく状態にできるターンはたった5ターン(発動ターンを考慮すると実践においてじゅうりょく下で戦えるのは4ターン)
天候を延長するあついいわ等の道具もなくじゅうりょく下で活動できるターンは短く
きあいの襷等の道具や守るやキンシ等のターン稼ぎの技によって妨害されやすい。
③相手にも便乗される恐れもある。
サンダーのぼうふうといった相手が命中不安技を抱えている場合、自分のターンを浪費して相手のフォローをしていまうということも十分に起こりうる
うっかり素催眠ゲンガーやキュウコンにじゅうりょく展開してしまうともう最悪
これによる主な問題としては
・ほとんどのポケモンが鈍足であり上から高火力で殴られると数的不利をとられがち(禁止伝説を除いた剣盾環境最も早いじゅうりょく要員はS97のシンボラー)
この点は初手ダイマやダイマ無しでもふざけた火力をだせるヒヒダルマ等に脆く選出の段階である程度見分ける必要がある。
シンボラーはS97というまさかの同速であったり
プクリンはノーマル複合のため格闘への耐性がピクシーより緩く、さらに耐久も頼りないので有利ともいえない)
ちなみに剣盾環境でじゅうりょくを覚えられるのは
・ピクシー
・イシヘンジン
・ハピナス(ラッキー)
・プクリン
・構築経緯
以上のようにデメリットも抱えた技であるが
かつて重力によって地に落ちたアーマーガアを地震で蹴散らした爽快感に魅了された早い話某重力ゆっくり実況者の影響をモロに受けた
ことや
今回のスパイクチャレンジルールがダイマックス禁止のため
初手ダイマに捻りつぶされる心配がなくなったのでこの大会でじゅうりょくパを起用することに決めた。
起用順でいうと
①スカーフヒヒダルマやウーラオスの上から殴れるスカーフガブリアス
③ウオノラゴンやマリルリ等の水無効枠兼そこそこの素早さを持つ特殊地面アタッカーのガマゲロゲ
④はりきり持ちで素早さと技範囲が優秀なアイアント
⑤ダルマのつららも耐えるだけの耐久があり持ち物を確認できる第二のじゅうりょく要員ヨノワール
⑥受けまわしを破壊したいのでハチマキパッチラゴン
といった流れでパーティが決まった。
・パーティ紹介
性格:ひかえめ 持ち物:いのちのたま 努力値:H244 C:204 S:60
第一のじゅうりょく要員でありこのパーティの柱。元々が詰ませ性能の高いポケモンであるために有利対面を作った時に交換を誘発させやすいため、ターンを浪費するというじゅうりょくのデメリットを緩和させることも可能。
マジックガードによる見えにくいいのちのたまからのムーンフォースは相手から想定外の火力の押し付けや、じゅうりょく歌うによる高命中の催眠技は半端な受けを許さないことができるので、このポケモンだけで相手を半壊させることもできた。
前述の通りこのルールトップメタであるウーラオスに強いポケモンであるので
ヒヒダルマに不安定な点を除けば非常に頼りになるポケモンだった。
特性はてんねんとの選択だったが、いのちのたまとのシナジーや毒びしやうっとうしいエルフーンのやどみがへの耐性がついたのでこの選択はこちらで間違っていなかったと思う。マジガにしたときに限って初手からガン積みされることが過去にあった
性格:いじっぱり 持ち物:カシブのみ(ゴースト技半減) 努力値:H252 A:252 S:4
もう一体のじゅうりょく要員。特性おみとおしやポルターガイストによる持ち物判別やじゅうりょく要員唯一の先制技持ちといった要素が気に入ったので起用。
タイプ一致のポルターガイスト、コンセプトのじゅうりょく、先制技のかげうちは確定として残りの1枠だがピクシーが苦手なハッサムを焼ける炎のパンチや汎用性のある鬼火あたりにすればよかったかもしれない。
そもそもウーラオスに弱いので奴が選出画面にいると出せなかったためこの枠はギガイアスのほうがよかったと思うので所謂諸説枠であった。
性格:ようき 持ち物:こだわりスカーフ 努力値:A:252 B:4 S;252
じめんタイプアタッカーその1。通りのよい地面技をウーラオスヒヒダルマの上から打てる点を考えてガブリアスに決定。
無難に強かったがポリ2カバなどの数値受けにあっさり止まるのでその辺りが出ると選出ができなくなったので恐らくこちらをハチマキにすればよかったのではないかと思った。
技はタイプ一致のげきりんとじしん。スカーフダルマに友達を56されたので最大打点のエッジ。あとは妖精対策兼怯み狙いができるアイへで決定。
性格:ようき 持ち物:きあいの襷 努力値:H4 A:252 S:252
技:アイアンヘッド/であいがしら/ストーンエッジ/かみなりのキバ
はりきりアタッカーその1。普段程エースバーンやドラパが少なかったのでS109が輝いていたように思えた。パーティで重めなゴリランダーにあと投げして高速高火力広範囲で負荷をかけていく。技を外しまくった上に何故かそのゴリラにつっぱられてかすり傷ひとつ追わせられずに散っていったこともあった。
技はタイプ一致のアイへにであいがしら。サンダーをはじめとしたタイプ一致を半減してくる連中にささるエッジ。残りは申し訳程度にドヒドやアーマーガアへのだてんとなるかみなりのキバとした。
こちらをいのちのたまにして馬鹿力を仕込むのも一考。炎技を襷で耐えてもすぐやけるしあとなぜか妙にであいがしらをまもられてキレてた
雪崩すらも5連続で外してブラッキーにかすり傷一つ追わせられずに散ったバンギラスを彷彿とさせるやらかしっぷりだったが、なんやかんやで活躍もしたのでこのポケモンの起用は間違っていなかった筈。
性格:ひかえめ 持ち物:とつげきチョッキ 努力値:H212 B:4 C:252 D:12 S:28
技:だいちのちから/ハイドロポンプ/ヘドロウェーブ/きあいだま
第二の地面アタッカー。かわいい
物理に偏りがちな地面枠の中での数少ない特殊地面枠兼水無効枠。ウオノラゴンやマリルリなど高火力水ポケやじゅうりょく下でもてっぺきで地震を受けきってくるアーマーガアに対して刺していくことが多かった。
水無効の水地面枠にはトリトドンやヌオーがいたが、その二体と違ってそこそこの素早さを持っているため、マリルリやポリ2を上から殴れるところがグッド。
なくてはならない枠だと思うが火力も素早さも微妙なので弱点をつけずに上から殴られるとじり貧になるので考えなしにだすと痛い目にあった。
性格:ようき 持ち物:こだわりハチマキ 努力値:H4 A:252 S:252
第2のはりきりアタッカーであり構築のコンセプトを崩してしまった要員。
このポケモン自体は数値受けができず地面タイプの選出誘導やはりきりハチマキ逆鱗くちばし等による受け崩しは当初の予定通りの活躍ができた。
しかし地面二体に加えてこのポケモンまでいたことにより構築での電気技の刺さりが著しく悪くなったためにろくにサンダーをはじめとした電気ポケモンが選出されなくなりじゅうりょくいらないんじゃないかって試合が何度かあったりしたこまったちゃん。
しかしこのポケモン自体はそこまではりきり外しはすることなく決める時はしっかり当ててくれたので何とも言えない。
流用個体なのでハチマキでだいもんじを搭載しているが正直タイプ一致技しか打たなかった。
・反省点(という名の欠陥)
ポリ2(ほぼ無理。パッチラゴンか眠らせた後にゲロゲのきあいだまをあてまくる他ない)
スカーフキッス(大抵足が遅いのにヨノワのポルガイ影うちでも落とせないからアカン)
守る持ち(ふかしのこぶしの偉大さを思い知った)
てんめぐ持ちヒヒダルマ(4ね)
個人的にはダイマックスが未だになれずに苦手としているので久々に対戦を楽しめたように思えました。
もしランクマでもスパイクチャレンジルールが適用されればあらたなじゅうりょくパーティで挑みたいと思ってます。